【作品解説】symbiosis02
篠原愛が毎回ひとつの自分の作品について、解説をしていきます。
今回はこちらの作品です↓
Title:symbiosis02
Media:Oil on cotton cloth and panel (油彩、綿布 パネル)
Size:145.5×97.0cm
Year:2007
Name:Ai Shinohara
This is an oil painting I made for my solo exhibition in May of the year I graduated from university.After my first solo exhibition, the owner of the gallery exhibited this work at an art fair in New York and sold it there, but after that it was put up for auction and has since gone missing in the world.
This is a very important work to me. So if anyone knows the owner or whereabouts of this piece, please contact me! !
私の最初の個展の後、ギャラリーのオーナーがこの作品をニューヨークのアートフェアに出品し売却したのですが、その後オークションに出品され、現在は世界中で行方不明になっています。
思い出深い作品なので、この作品の所有者または所在を知っている人がいたら、私に連絡してください。
☆作品の解説☆
・絵の内容紹介・下着姿の女の子がうつ伏せに寝転がっていて、その背中から朝顔が生え、その間にピンクのバラが群生していて、よくみたらそのバラの中からフラミンゴの頭がのぞいている。
・シュルレアリスム的な表現。現実にはありえない世界。
・絵の制作に関する話・大学学部を卒業した年の、5月の個展用に描いた油彩。大学の時に借りてた小さいアパートで描きました。
・1月に卒業制作を提出して、そこから描き始めたから、制作期間は1~2ヶ月くらい?この時は完全に昼夜逆転の生活をしていて、あまり健康的ではなかったですけど。よく頑張って描いたなぁと思います。
・当時「どうしてこういう絵を描くんですか?」と聞かれた時に、「写実的に写真のように描くことは誰でもできる。絵じゃないとできない表現をしないと、絵にする意味はないんじゃないかと思うのでこういう表現で描いてます」と答えた覚えがあります。
・この絵の白眉は、女の子の背中から植物の根が生えているところだと自分では思っているのですが、これは大友克洋さん(AKIRAとか童夢とか描いた漫画家)の有機物の描き方から影響を受けています。
・「なぜフラミンゴなの?」と質問されたのですが、「ピンクのバラからメタモルフォーゼするわけだから、ピンクの鳥がいいよね、じゃフラミンゴだ!!」みたいな感じで。今はモチーフや世界観に意味を含ませたりするけど、初期の頃はモチーフ選びも結構適当でした。若かった。
・この作品は初個展で展示をしたあと、そのギャラリーのオーナーがNYのアートフェアに展示してくれてそこで売れたのですが、その後オークションに出されてしまい、世界で行方不明になってしまいました。
なのでこの作品の持ち主や行方を知っている方がいたら私に連絡をください。
一つの作品をつくるのに時間がかかる人、そのため作品数が多くない人、作品の所在をきちんと把握しておきたい人は、そこを理解してくれるギャラリーやプロデューサーを見極めて付き合うのが大事かもしれません。
ここまで読んでくださりありがとうございました。
※2023年3月14日にnoteにあげた記事に、加筆、修正を加えて再掲しました。
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